腹を割って話せるというのが関係性の一軸。本音で語り合えたから生まれた信頼関係。

なかせ農園 熊本県大津町


代表取締役 中瀬 靖幸

出版社に勤務するサラリーマンから農家へ転身。父親からさつまいも農家を継ぎ、農薬や化学肥料の使用を最小限とし良質な完熟堆肥を豊富に使うなどの農法で、甘みが強く質の良いさつまいもを生産。熊本地震の影響を逆手に取り、売上2,000万円だった個人農家から、売上7,000万円のさつまいも専業農家へと成長した。

クロスエイジとの出会い

約10年前、私の弟が学生時代に農業経営を学んでいました。その頃に藤野代表の著書に触れ、農業のプロデュースや支援に強い関心を抱き、クロスエイジに連絡。半年間のインターンシップの機会を得ました。その間、実際に取引も始めてみようとなり、それが今も続いています。

プロデュースを決めた理由

当時はJA出荷をしていたのですが、生産者番号しか出せない、どれだけ糖度が高くても見た目が悪ければB品になるという販売方法に疑問を感じていました。その中で、クロスエイジは自分達が大事にしたいと思っていた糖度などにも理解を示し、単価もこちらの希望と市場単価から乖離しないよう、折衷案を提示してくれる。これなら本音で語れると感じて、取引を始めました。



クロスエイジが実施したこと

取引が始まった当時、クロスエイジからサツマイモに特化して法人化する方が良いと勧められていましたが、法人化には迷いがありました。しかし、熊本地震が発生し、事業のあり方を見直す議論が持ち上がった際に、サツマイモに特化して安定供給が可能な体制を整えることが、独自のカラーが際立つと思い至りました。それから資金を投じて年中出荷が可能な貯蔵施設を新設し、年々規模が拡大している状況です。



一番印象に残っているエピソードを教えてください

現在イモセガレという、若手農家でグループを組んでいます。農家の中には契約はしていたのに市場が高くなったら市場に出すという人もいますが、イモセガレのメンバーは、うちだけではなく、クロスエイジも信じてついて来てくれているので、市場が高くなった時でもクロスエイジに出すと決めています。そのため、一年を通して全て予定通り出し終えた時は達成感があり、喜びを感じる瞬間です。

中瀬さんにとってクロスエイジとは?

最初から最後まで、腹を割って話せるというのが関係性の一軸です。両者にとって注文に繋がらないことはしたくない。そうならないための折衷案をきちんと出し合えるというのは、一般的な商談ではなかなか無い関係性だと思っています。